News & Topics 鮫川校の活動

にっこり 森林や林業のことについて学びました

 11月21日(水)、この日は第一学年の生徒にとって、森林や林業について集中的に学ぶ一日となりました。

 午前中は「福島県の林業再生に向けた出前講座」と題して、県南農林事務所の皆様のご協力のもと、専門家の皆様方から県内の森林の状況について教えていただきました。

 この事業は、「避難指示解除区域等の林業再生に向けた普及啓発事業」の一環として林野庁が行っているもので、今回は福島県の山林における土壌の放射性物質の性質や研究の最前線について、国立研究開発法人森林研究・整備機構の篠宮佳樹様から教えていただくとともに、地域おこし協力隊員として伊達市で林業を通じた地域づくりを実践されている玉出孝行様から「山を守る」ことの大切さについて教えていただきました。

 お二方からのお話の後には、玉出様によるチェーンソーを用いた「カービング」の実演がありました。ものの5分で大人の胴体ほどの丸太から立派なイスが削り出されていく姿に、生徒たちは「すごい!」「削りくずがたくさん!」「木のにおいがする!」などさまざまな声を漏らしていました。
 
 森林に関する研究や地域づくりなどにひたむきに取り組む講師の皆様方の姿に、多くの生徒が感動を覚えたようです。普段何気なく眺めている山林や緑の山々について、さまざまな見方や考え方があること、さまざまな立場の方々が関わっていることについて、今日は改めて考えることができました。 

     

 (左から。一枚目、篠宮様が放射線の測定を実演してくださいました。二、三枚目、玉出様によるカービングの実演。四枚目、県南農林事務所や林野庁の方も加わった質疑応答。活発なやりとりが行われました。)

 

 午後には学校から近隣の里山に場所を移し、「森林学習」と題して「大豆の先生」こと地元の農業、鈴木寛重様から、森と人とのかかわりについて教えていただきました。鈴木様からは、森は適度に人の手が入ることでより良い状態になっていくこと、山の木々が雨水をため込むことで洪水や土砂崩れを防ぐことができていること等について教えていただきました。里山を散策しながら、生徒たちは「ドングリ見つけました!」、「これはケヤキとスギの葉、どっちですか?」などと鈴木様に報告したり、質問したりしていました。  

    

 (左から。一、二枚目、鈴木様の説明を受けています。三枚目、ドングリ捜索中。四枚目、鮫川村中心部を眺める生徒。)

 本日はさまざまな角度から、森林等環境保全の大切さ、人とのかかわりの大切さについて学ぶことができました。お世話になった皆様方に、改めて御礼申し上げます。