自殺防止講話を開催しました
11月7日(水)の5、6校時、福島県精神保健福祉センターの所長でいらっしゃる畑哲信様を講師に迎え、自殺防止講話を開催しました。
5校時目には、畑先生から「人生のリスクに備える」と題して、肉体的、精神的なストレスと「うつ」についてお話しいただくとともに、自殺者の推移や性差、性差が生じる背景、国別の自殺者数、若者の死亡理由に占める自殺の割合、自殺の理由(心の病気を含む)、自殺に至る心理等についてご説明いただきました。
その中で畑先生は、「社会の中で互いに助け合うこと」が重要であること、「相談すること」によって得られるものが多いこと、普段から「相談にのること」はやっていること等について強調していらっしゃいました。
また、「相談にのる」際のポイントについて具体例を交えてお話しいただいた際には、生徒から共感の声が笑顔とともに漏れていました。
併せて相談されやすい「相談モード(好ましい聞き方、好ましくない聞き方)」についても、姿勢、態度、あいづちの視点から具体的に教えていただきました。
講義の後半では、相談を受けた際のポイントとして、「答えを出すことが正解とは限らない」こと、「解決だけが目的ではない」こと、「自分一人で抱え込まず適切な支援者につなぐことが大切である」ことについても教えていただきました。「どうしたの?」と声をかけるだけでも十分であること、気持ちを受け止めるだけで十分であることについて学んだ生徒たちからは、心なしか胸をなで下ろした空気が漂ってきました。
講義の最後に畑先生は、
「相談にのる」ことは「他者を尊重する」ことになる。
「他者を尊重する」ことは「自分を尊重する」ことにつながる。
とお話し下さいました。
生徒たちには、この言葉をずっと覚えていて欲しい、と思います。
6校時目には、臨床心理士の方々から、「好ましい聞き方」について体験を交えて教えていただきました。生徒たちは、はにかみながらも、懸命に「好ましい聞き方」について、練習をしていました。
お忙しい中、遠路鮫川までお越し下さいました畑所長様をはじめとする県精神保健福祉センターの職員の皆様、演習を進行していただきました臨床心理士の皆様方に、この場をお借りして御礼申し上げます。